3Dプリンターのコストと価格を徹底比較!導入費用と維持費を抑える方法
- 合同会社HANDA
- 3月24日
- 読了時間: 14分

▶︎1. 3Dプリンターにかかるコストとは?

3Dプリンターを導入する際、気になるのはやはり「コスト」ですよね。本体価格だけでなく、材料費や電気代、メンテナンス費用などのランニングコストも重要です。ここでは、3Dプリンターにかかるコストの全体像を詳しく見ていきます。
1.1 3Dプリンターの導入にかかる費用
3Dプリンターを導入する際には、本体価格以外にもさまざまな初期費用が発生します。代表的なものは以下の通りです。
① 3Dプリンター本体の価格
3Dプリンターの本体価格は、用途や性能によって大きく異なります。
用途 | 価格帯 | 特徴 |
個人向け(ホビー用) | 5万円~50万円 | 小型・低コスト・DIY向け |
プロフェッショナル向け | 50万円~300万円 | 高精度・試作向け・デスクトップ型 |
産業用(工業用) | 300万円~数千万円 | 大型・高耐久・金属造形対応 |
安価な家庭用モデルは樹脂フィラメントを使用するFDM方式が主流ですが、高精度な産業用3DプリンターではSLA方式や金属3Dプリンターが多く、価格も跳ね上がります。
② 付属品・周辺機器
本体だけでなく、造形の精度を高めたり、効率的に運用するための周辺機器も必要になります。
造形後の洗浄機・後処理機器(光造形方式や粉末焼結方式では必須)
換気システムやフィルター(樹脂や粉末を使用する場合、安全性のために必要)
専用ソフトウェア(一部の高機能プリンターは有料ソフトが必要)
これらの追加費用を考慮すると、本体価格だけでなく、周辺機器の費用も含めた総額で予算を組むことが大切です。
③ 設置費用(特に産業用)
小型の3Dプリンターであれば、自宅やオフィスの机に設置できますが、産業用の大型3Dプリンターは専用の設置スペースが必要になります。
重量が数百kgを超えるため、設置工事が必要な場合も
電源環境の整備(200V電源が必要な機種も)
換気や排気設備の設置(粉末や樹脂を扱う場合、安全基準を満たす必要あり)
産業用3Dプリンターの導入を検討する場合、設置費用も含めたトータルコストを考えることが大切です。
1.2 ランニングコストの内訳
3Dプリンターは、導入後も運用にかかるランニングコストが発生します。特に、以下のポイントに注意が必要です。
① 材料費(フィラメント・レジン・粉末)
造形に使用する材料は、3Dプリンターの種類によって異なり、コストも大きく変わります。
材料の種類 | 価格帯 | 主な用途 |
樹脂フィラメント(PLA・ABS) | 1kgあたり2,000円~5,000円 | ホビー・試作向け |
光造形用レジン(SLA/DLP方式) | 1Lあたり5,000円~15,000円 | 高精度な造形 |
金属粉末(SLS/DMLS方式) | 1kgあたり数万円~十数万円 | 産業用・航空宇宙分野 |
一般的な家庭用3Dプリンターではフィラメント材料のコストは比較的安いですが、金属3Dプリンターの材料は非常に高額で、導入ハードルが上がります。
② 電気代
3Dプリンターは長時間稼働するため、消費電力も無視できません。
3Dプリンターの種類 | 平均消費電力 | 1時間あたりの電気代(目安) |
小型FDM方式 | 約50~100W | 約1~3円 |
光造形(SLA/DLP) | 約100~200W | 約3~6円 |
産業用(SLS/DMLS) | 1,000W以上 | 30円~100円以上 |
特に産業用3Dプリンターは消費電力が大きく、1回の造形で数千円~数万円の電気代がかかることもあるため、コスト計算が必要です。
③ メンテナンス費用
3Dプリンターは定期的なメンテナンスが必要です。
ノズルやエクストルーダーの交換(数千円~数万円)
キャリブレーション(調整)やソフトウェア更新(無料~有料)
光造形機の洗浄液・後処理材料の補充
特に産業用3Dプリンターでは、定期メンテナンスを怠ると修理費用が高額になるため注意が必要です。
④ ソフトウェア費用
無料のオープンソースソフトもありますが、高精度な造形を行う場合は有料ソフトが必要になることがあります。
ソフトウェア | 価格帯 | 主な用途 |
Ultimaker Cura | 無料 | 一般的なFDM方式向け |
PreForm(Formlabs) | 無料 | SLA方式向け |
Autodesk Netfabb | 数十万円~ | 産業用3Dプリンター向け |
高機能なソフトウェアを導入すると、より精密な造形が可能になりますが、ライセンス料が発生する場合があるため、事前に確認が必要です。
1.3 産業用と個人用のコストの違い
3Dプリンターには、個人用と産業用の2つのカテゴリがあり、それぞれコストの考え方が異なります。
種類 | 本体価格 | ランニングコスト | 特徴 |
個人向け | 5万~50万円 | 低め(材料費中心) | 趣味や試作向け、小型 |
産業向け | 100万~数千万円 | 高め(維持費・消耗品費) | 高精度・大量生産対応 |
個人用3Dプリンターは安価ですが、造形精度や耐久性に限界があります。一方、産業用は高価ですが、製造工程の短縮やコスト削減につながるメリットがあります。
▶︎2. 3Dプリンターの初期費用と維持費の詳細

3Dプリンターを導入する際には、本体価格だけでなく、運用にかかるコストもしっかり把握しておくことが重要です。ここでは、本体価格、材料費、電気代やメンテナンス費用など、具体的なコストについて詳しく解説します。
2.1 3Dプリンター本体の価格帯
3Dプリンターの価格は、種類や性能によって大きく異なります。
価格帯 | ターゲット | 主な用途 | 代表的な造形方式 |
5万~50万円 | 個人・小規模事業者 | 試作・ホビー用途 | FDM、LCD |
50万~300万円 | 企業・教育機関 | 試作品製作、研究開発 | SLA、SLS、MJF |
300万~数千万円 | 製造業・医療機関 | 大量生産・高精度造形 | DMLS、SLA、SLS |
低価格帯の3Dプリンターは、主に個人利用や試作用途で使われます。一方、高価格帯のものは、精度や耐久性が求められる産業用途に適しており、特殊な素材の使用も可能です。
2.2 材料費(フィラメント・レジン・粉末)
3Dプリンターの材料費は、造形方式によって異なります。
造形方式 | 材料の種類 | 価格帯(1kgあたり) | 特徴 |
FDM | PLA・ABS・PETG | 2,000~5,000円 | 比較的安価で手軽 |
SLA/DLP | 樹脂(レジン) | 10,000~30,000円 | 高精細だが高価 |
SLS/MJF | ナイロン粉末 | 15,000~50,000円 | 強度が高く実用向き |
DMLS/SLM | 金属粉末(チタン・アルミ) | 50,000~100,000円以上 | 高強度・高価格 |
特に、産業用のナイロン粉末や金属粉末は高価であり、コスト管理が重要になります。また、材料の種類によっては特殊な保管設備が必要な場合もあります。
2.3 電気代・メンテナンス費・交換部品のコスト
3Dプリンターの維持費は、使用頻度や機種によって大きく異なります。
電気代:小型のFDMプリンターなら月数百円~数千円、大型の産業用は1時間で数百円の電力コストが発生
メンテナンス費:ノズル交換、プラットフォームの調整、キャリブレーションなどの定期点検
交換部品費用:プリントヘッドやフィルター、UVライト(SLA方式)など
特に産業用3Dプリンターは電気代が高く、消耗品の交換コストも無視できません。ランニングコストを抑えるためには、定期的な清掃や部品交換が欠かせません。
▶︎3. 3Dプリンターのコストを抑える方法

3Dプリンターは導入コストだけでなく、運用コストも考慮する必要があります。しかし、適切なプリンター選びや材料の選定、運用の工夫によって、コストを大幅に削減することが可能です。ここでは、コストを抑えるための具体的な方法を詳しく解説していきます。
3.1 適切な3Dプリンターの選び方
3Dプリンターを選ぶ際、単純に価格が安いものを選ぶと、最終的にコストがかかるケースがあります。例えば、造形精度が低いと何度も作り直すことになり、材料費や時間のロスが発生します。そのため、目的に合ったプリンターを選ぶことが重要です。
使用目的別のおすすめプリンタータイプ
目的 | おすすめの造形方式 | 本体価格 | ランニングコスト | メリット | デメリット |
試作・ホビー用途 | FDM | 5万~50万円 | 低 | 材料費が安く扱いやすい | 造形精度がやや低い |
デザインモデル・試作品 | SLA/DLP | 20万~200万円 | 中 | 高精細な造形が可能 | レジン材料が高価 |
工業用部品・耐久性重視 | SLS/MJF | 100万~500万円 | 高 | 強度・耐久性に優れる | 設備費用が高額 |
金属部品の製造 | DMLS/SLM | 500万~数千万円 | 非常に高 | 精密な金属造形が可能 | 材料・運用コストが非常に高い |
コストを抑えるための選定ポイント
将来的な使用頻度を考慮する:頻繁に使うなら高耐久の産業用モデルが結果的に安上がり
安いだけで選ばない:品質が悪いと材料の無駄が増え、修理コストが発生する
保守サービスの有無を確認:メーカーの保証やサポートがあると長期的なコストが抑えられる
また、中古の3Dプリンターを検討するのも一つの方法です。企業のリース落ちの機種などは比較的安価に入手でき、性能も十分な場合があります。
3.2 材料の選定とコストパフォーマンス
3Dプリンターのランニングコストの大部分を占めるのが材料費です。同じ造形方式でも材料の種類によって価格が大きく異なるため、コストパフォーマンスを意識した選び方が重要です。
材料の種類とコスト比較
造形方式 | 材料の種類 | 価格帯(1kgあたり) | 特徴 |
FDM | PLA・ABS・PETG | 2,000~5,000円 | 比較的安価で扱いやすい |
SLA/DLP | 樹脂(レジン) | 10,000~30,000円 | 高精細な造形が可能だが高価 |
SLS/MJF | ナイロン粉末 | 15,000~50,000円 | 耐久性が高く実用部品向け |
DMLS/SLM | チタン・アルミ粉末 | 50,000~100,000円以上 | 金属造形が可能だが非常に高価 |
コスト削減のポイント
安価な代替材料を活用する
例)PLAの代わりにPETGを使うと、価格を抑えつつ耐久性を向上できる
まとめ買いで単価を下げる
例)フィラメントやレジンを大量購入することでコストを削減
リサイクル可能な材料を使う
例)FDM方式では、失敗した造形物を粉砕し、新たなフィラメントとして再利用できる装置もある
また、メーカー純正の材料は高価なことが多いため、互換性のあるサードパーティ製の材料を使うことでコストを抑えることも可能です。ただし、互換材料を使用するとメーカー保証が適用されない場合があるため、注意が必要です。
3.3 運用方法の工夫(印刷設定・保守管理)
適切な運用を行うことで、材料費やメンテナンスコストを抑え、3Dプリンターの寿命を延ばすことができます。
印刷設定の最適化によるコスト削減
積層ピッチを大きくする → 造形スピードが上がり、材料の消費量が減る
インフィル密度を調整する → 造形物の内部を空洞化し、材料を節約
サポート材を最小限にする → 必要な部分だけにサポートを配置し、材料費を削減
メンテナンスの徹底によるコスト削減
メンテナンス項目 | 方法 | コスト削減のメリット |
ノズルの清掃 | 定期的にクリーニング | 詰まりによる材料ロスを防ぐ |
プラットフォームの調整 | キャリブレーションを実施 | 失敗プリントを減らし材料を節約 |
フィルター交換(SLA/SLS) | 適切なタイミングで交換 | 劣化による故障を防ぎ修理費を削減 |
プリンターの不具合や造形失敗が増えると、材料の無駄が発生し、修理費用もかかります。そのため、定期的なメンテナンスを行い、長く使える状態を維持することが重要です。
3Dプリンターのコストを抑えるには、以下のポイントを意識しましょう。
用途に合ったプリンターを選ぶ(高性能すぎる機種は不要なコストが発生)
材料選びを工夫する(互換材料やまとめ買いでコスト削減)
印刷設定を最適化する(積層ピッチやインフィル密度を調整)
メンテナンスを徹底する(ノズル清掃・キャリブレーションで故障を防ぐ)
これらの工夫を取り入れることで、3Dプリンターの運用コストを大幅に削減することが可能です。
▶︎4. 3Dプリンターのコストと導入メリットのバランス
3Dプリンターの導入には初期費用や維持費がかかるものの、長期的な視点で見ると、製造コスト削減や業務効率化に大きく貢献します。特に合同会社HANDA では、産業向けの高精度3Dプリンターを提供しており、導入の費用対効果を最大化する提案を行っています。
ここでは、従来の製造方法とのコスト比較や、コスト以外のメリットを詳しく解説し、貴社の3Dプリンターソリューションがどのように役立つのかを紹介します。
4.1 従来の製造方法とのコスト比較
3Dプリンターと従来の製造方法(切削加工・金型成形)では、コスト構造が大きく異なります。
項目 | 3Dプリンター | 従来の製造方法(切削加工・金型成形) |
初期費用 | 本体価格(数十万~数千万円)+材料費 | 金型製作費(数十万~数千万円)+設備投資 |
製造コスト | 小ロット生産に適している | 大量生産時の単価は安い |
材料の無駄 | 必要な分だけ使用(効率的) | 切削時に廃材が発生 |
製造時間 | 設計データから直接造形(短縮可能) | 金型製作や加工に時間がかかる |
デザインの自由度 | 複雑な形状も簡単に造形可能 | 設計や加工に制約がある |
コスト比較のポイント
金型製作が不要:従来の製造では金型を作るだけで数百万円かかるケースもありますが、3Dプリンターならその必要がありません。
材料の無駄が少ない:切削加工では削りカスが発生しますが、3Dプリンターは必要な分だけ材料を使用するためコスト削減につながります。
短納期で試作・製造が可能:従来の方法では金型製作に数週間~数カ月かかることもありますが、3Dプリンターなら設計データさえあればすぐに造形できます。
特に、カスタム部品や試作開発では、3Dプリンターが圧倒的にコストメリットを発揮します。
4.2 コスト削減だけではない導入のメリット
3Dプリンターの導入には、コスト削減以外にも多くのメリットがあります。
① 設計・開発のスピードアップ
試作のリードタイム短縮:設計データから直接造形できるため、試作工程を大幅に短縮可能
設計変更が容易:デジタルデータの修正だけで対応でき、設計変更のたびに金型を作り直す必要がない
② カスタム製品・小ロット生産に最適
1つから生産できるため、特注部品や個別対応品を手軽に製造可能
医療・航空・自動車業界では、特定のニーズに合わせた製造が求められるため、3Dプリンターの活用が進んでいます。
③ 環境負荷の低減
材料のロスを最小限に抑えられるため、廃棄コストや環境負荷を低減できる
軽量化設計も可能になり、製品全体のエネルギー効率を向上させられる
このように、3Dプリンターは単なるコスト削減だけでなく、企業の競争力を高めるツールにもなり得ます。
4.3 合同会社HANDAの3Dプリンターソリューションの強み
合同会社HANDA では、産業用の高精度3Dプリンターを取り扱い、企業の生産性向上をサポートしています。特に、精密な試作・小ロット生産・カスタム製造に強みがあり、以下のようなソリューションを提供しています。
① 産業向け高精度3Dプリンターの導入支援
樹脂・金属・セラミック対応の3Dプリンターを提供し、用途に応じた最適な機種を提案
試作から量産まで対応可能なラインナップがあり、業界ごとのニーズに合わせた選定が可能
② コスト最適化の提案
材料選定・運用方法のアドバイスを行い、ランニングコストを最小限に抑える
機器の保守・サポート体制が充実しており、長期的に安定した運用が可能
③ 導入後のサポートと技術支援
導入後の技術サポート・トレーニングを提供し、3Dプリンターを最大限活用できる環境を整備
業界ごとの最新技術や事例を共有し、最適な活用方法を提案
合同会社HANDAの3Dプリンターソリューションを導入すれば、コスト削減だけでなく、事業の生産性向上や競争力強化にもつながります。
3Dプリンターの導入は、単なるコスト削減にとどまらず、製造プロセスの革新をもたらします。特に試作開発・カスタム製造・小ロット生産の分野では、従来の製造方法と比べて圧倒的なスピードとコストメリットを発揮します。
合同会社HANDAの3Dプリンターソリューションを活用すれば、導入コストを抑えつつ、企業の競争力を高めることが可能です。高精度な産業用3Dプリンターを導入したい企業は、ぜひ貴社のソリューションを検討してみてはいかがでしょうか?
▶︎5. まとめ:コストを抑えて3Dプリンターを活用しよう
3Dプリンターは、導入時の初期費用や運用コストがかかるものの、従来の製造方法にはない多くのメリットがあります。特に、試作のスピード向上、材料の無駄削減、設計自由度の高さは大きな魅力です。
コストを抑えながら3Dプリンターを活用するためには、以下のポイントが重要です。
目的に合った3Dプリンターを選ぶ:用途に適した機種を選定することで、無駄な投資を防ぐ
材料費を最適化する:適切な材料を選び、まとめ買いやリサイクルでコストを削減
運用の工夫をする:印刷設定を最適化し、定期的なメンテナンスで維持費を抑える
また、産業向けの3Dプリンターを検討している場合は、専門家のアドバイスを受けるのがおすすめです。貴社のような3Dプリンターソリューションを提供する企業のサポートを活用することで、最適な機種選びや運用の効率化が可能になります。
3Dプリンターを上手に活用し、コストを抑えながら製造の可能性を広げていきましょう!
▶︎3Dプリンター導入のご相談は合同会社HANDAへ!
3Dプリンターの導入を検討しているなら、合同会社HANDAにお任せください!当社では、高精度な産業用3Dプリンターを取り扱い、お客様のニーズに合わせた最適なソリューションをご提案します。
コスト最適化のアドバイス:用途に応じた機種・材料の選定
導入から運用までのトータルサポート:初心者でも安心のサポート体制
最新の3Dプリンター技術を活用:高品質な造形と生産効率の向上
試作・製造プロセスの改善をお考えなら、ぜひお気軽にご相談ください!
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